2014年6月17日火曜日

オレンジ


 幡ヶ谷と笹塚の中間、甲州街道沿いにある小さなビストロ、Au Peche Gourmandオー・ペシェ・グルマン)。私の誕生日ということで彼女がセレクト、予約してくれた。
 スタッフは、2人で、シェフ、サーブともに女性。グランドメニューにプラスして黒板にもお薦めがいくつか。グラスの泡を注文して、前菜の盛り合わせをお願いした。
 そして提供された前菜。見た目でビックリ。これだけでも十分そう。手前が、ウニが添えられた人参のムース、コンソメのジュレが爽やか。奥は、イカのオレンジ煮。ワタとオレンジを合わせるとはね。酸味と香りが素晴らしい。シロップにつけて焼いたというオレンジのスライスが、これまた新鮮。カラメリゼのような食感と皮の苦味がくせになりそう。すでに、白ワインをボトルで注文。


 ハマグリは、何とニラのソースで。と言いつつも、おとなしくニラが主張してくる。鶏白レバーのムースは、柔らかい舌触りだが味わいは濃厚。豚の部位をいろいろと使ったパテは、ねっとりしつつも、すっと溶けていく。


 メインは、鴨のコンフィのサラダ仕立て。大振りの鴨のモモ肉がどーんと鎮座。骨を取り除いて、崩しながら食べる。鴨肉の味がぎゅっと凝縮。こりゃ良いね。野菜は、ズッキーニ、インゲン、ジャガイモ、ヤングコーンなどが軽く焼かれて、シンプルなドレッシングで和えられていて、野性味を十分に感じることができる。


 ここで、けっこう満たされてきたので、〆に突入。オレンジ風味のガトーショコラをお願いし、ワインは、赤をカラフェで。ずっしりと甘いガトーショコラ、添えられたクリームはノンシュガーである。そこに、ピンクペッパー、くるみなど。食べ物ってバランスなんだと感じさせられる一品。赤ワインを頼んで正解ね。
 そしてオーラスはチーズ。青いの、ウオッシュ、ヤギ。ここで、白ワインのカラフェを投入。チビチビやりながら、メニューをおさらい。今日は、オレンジが印象的だったね。ちょっと真似してみたいと思ったよ。
 スープとパンとワインだけって女性客もいて、気楽に使える様子がうかがえたし、ぜひ再訪したい。前菜は盛り合わせ以外にも種類あり。何度も楽しめそうである。良い店を見つけてくれた彼女に感謝。