2017年7月18日火曜日

レストラン キノシタ


 昨日のレストランキノシタ、おさらいしましょ。
 ワインは、2008年のマコン・ヴィラージュでスタート。
 まずアミューズは、層の下がラタトゥイユのムース、上がトマトのエスプーマ。野菜の味が濃厚なラタトゥイユは、昔よく食べたにんじんのムースの進化系。炭酸がふわっと味を口中に広げるトマトとの相性はすばらしい。


 ここからは、2人分を紹介。前菜は、ブータンノワールのパイ包み焼き。濃厚な血の味がするブータンノワールは豚足なども入ってねっとり。ここにリンゴのムースを合わせて。大好きな味。


 もう1つの前菜は、昆布締めにした淡路産真鯛のタルタル。うにと、キャビアが添えられている。海の香りがハンパない。ブータンノワールが、殊の外、塩気控えめだったのだが、こっちはキノシタさんらしい塩気。ぷりんぷりんの真鯛にうにとキャビア、そして、それをまとめるジュレが、またフレンチであり、和も感じさせる。


 シェフ特製スープ・ド・ポワソン。懐かしいな〜。鯵と甘えびの出汁が効きまくりのスープ。これには、ニンニクベースのマヨソース・アイユと、チーズが添えられる。これが、また強い味なんだな。魚料理かスープか選べるんだけど、初めて行ったならば、ぜひスープを。


 メインその1。子羊のロースト、ジュのソース。焼いて切り分けられるところを見ていたのだが、確実に200グラム超えかと。そして届けられた塊は、薄らと肉汁が溢れるピンク色。キノシタさんっぽい見ためね。肉、ソースともに、昔のガツンとした感じはないのかと思いきや、食べ進むにつれて、強い塩気を感じる。
 ここで、ワインはアルザスのリースリングを注文。赤を合わせるよりも、すっきりした白で食べるこういう料理は良いね。


 もう一品のメインは、ブルターニュ産仔牛のロースト。さっぱりした肉質だがパサつかずにジューシー。あっさりとした味わいにチーズのソースがアクセントを加える。これも、塩気控えめかと思わせておいて、後から来る塩気が、料理を飽きさせないポイントかと。
 メインの二品には、ズッキーニ、万願寺、インゲンなどたっぷりのロースト野菜が添えられているが、これが、また火の通しが抜群。大満足。

 アヴァン・デセルテのシャーベット。酸味が最高。


 デセルトは、マスカルポーネチーズのパルフェ、エスプレッソとペルーノ掛け。濃厚なマスカルポーネチーズのアイスに、温かくて苦いエスプレッソ、フランス産リキュール・ペルーノを掛けて食べるやつ。これ、ペルーノが合うのよ。と思っていたら、キノシタさんが「梅山さん、ペルーノ好きでしたよね」と、さらに追加していただく。覚えていただいていたことに感動し、そして、多めのペルーノが、アイスの甘さ、コーヒーの苦さと相まって占めにふさわしし。


 もう一品のデセルトは、桃のコンポート。さっぱり煮られた桃、ジュレ、ジェラートと、料理法を違えた桃が一皿に。食感の違いが楽しい、そこに、バニラアイス、パッションフルーツが来て、これもワインを残しておいて良かったよ。

 もう大満足。
 初台時代から寄せてもらっているが、この参宮橋に移ってからも大事にしていただいて、そして、12年も来なかったのだが、4席しかないカウンター席を用意してもらって、シェフがすべての料理の説明をしてくれて、とても素敵な時間を過ごせた。良い店。100点です。
 季節の変わり目に、無理なく何度と通いたい。むっちゃお薦めです。